補充療法は、病院でしか受けられないのでしょうか?
病院へいかずに、ご家庭などで行うことも可能です。
「補充療法」は、病院で行う場合と、病院へいかずにご家庭や学校などで行う場合に分けられ、ご家庭などで行うことを「家庭療法」といいます。
家庭療法のメリット
- 出血した際、早く治療ができる
- 出血による後遺症や慢性障害を予防・軽減する
- 通院にかかる身体的・時間的・経済的負担を軽減する
- 出血による学校生活・社会生活の質の低下を軽減する
- 活動内容や行動範囲が広がることで、精神的・身体的自立が促される
参考)血友病家庭注射療法のガイドライン:2003年版(日本血栓止血学会)
家庭療法を行うことで補充療法がやりやすくなり、出血の予防・治療はもちろん、慢性障害の予防にもつながります。
家庭療法を行う上での注意点
- 最低3ヵ月ごと、定期的に病院で受診する
- 家庭療法に関して、主治医の先生から評価と指導を受ける
- 治療の経過や製剤の在庫状況を記録し、定期的に病院に提出する
- 薬を規定の方法で管理し、指示された注射量・方法を守る
- 患者さん以外に薬を流用しない(兄弟でも不可)
- 注射針や注射器などは、指導された方法で処理する
- 出血がひどいときや判断に迷うときは、主治医や医療スタッフに連絡する
参考)血友病家庭注射療法のガイドライン:2003年版(日本血栓止血学会)
「家庭療法」を行うには、治療に対する理解のほか、いくつかの条件を満たす必要があります。希望する場合は、主治医の先生に相談してみましょう。