監修
聖マリアンナ医科大学 小児科学 講師 長江千愛先生成長とともに、生活や活動量が変わります。定期補充療法のスケジュールは、何度でも見直していきましょう。
乳幼児期から小学校高学年までの時期は、身体的にも精神的にも大きく成長します。身体に必要な血液凝固因子の量は体重や日々の活動量に左右されますから、お子さんの成長や生活スタイルの変化に合わせて見直すことが必要です。
幼稚園に入って集団生活を始めると活動量が増えますし、小学校に入ると体育の授業があり、友だちと外で遊ぶことも増えるでしょう。スポーツクラブに入る子もいるかもしれません。土日に集中してスポーツに打ち込む子、クラブ活動で毎日トレーニングをする子、インドア派で運動は体育の授業だけという子など、人によっても生活スタイルはさまざまです。
主治医と一緒に、一人ひとりの生活に合わせた定期補充療法のスケジュールを考えていきましょう。
個々の生活に合わせた輸注スケジュール
自分に合った輸注スケジュールを組むために
輸注記録をつける!
輸注記録は、どんなときに出血しやすいか、注射の量やタイミングは適切かを判断するために大切なものです。注射をしたら、すぐに輸注記録に記入する習慣をつけましょう。出血や痛みがあったときにも忘れずに記録します。運動会の予定や体育の授業のスケジュールなども記入して、受診日には必ず持参するようにしましょう。
決められた日には必ず受診する
家庭療法ができるようになって順調に過ごしていても、決められた日(少なくとも3ヵ月に1回)には必ず受診しましょう。定期検診では、診察や血液検査をしたり、筋肉や関節の状態を確認したり、また、持参した輸注記録を見ながら、家庭療法がうまくいっているかを確認します。主治医と直接話せる良い機会ですから、不安や困っていることがあれば事前にメモしておいてしっかり聞いてみましょう。