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介護・福祉サービス

監修
国立病院機構大阪医療センター 医療相談室 岡本 学 先生

介護保険と障害福祉サービスの違い

身体障害者手帳をもっていて障害福祉サービスを受けていた方が、65歳になり要介護の認定を受けると介護保険サービスと障害福祉サービスを併用して利用することができます。
介護保険と障害福祉サービスの内容で同じ支援の場合は、原則的に介護保険の支援が優先されます。障害福祉サービスでは、収入に応じて負担上限額が決定し、サービスの利用量に関わらず上限を超す事はありませんが、介護保険の場合は、介護度によって毎月サービスを受けられる上限額が決まっていますので、サービス利用上限額を超えた場合は負担額が増えてしまうケースもあります。

介護保険 障害福祉サービス
申請先 市区町村 市区町村
対象者 原則65歳以上 身体・知的・精神障害者
認定 要支援1~要介護5の「7区分」 1級~6級の「6区分」(等級で表は7級まで)
保険給付(自立支援給付) 介護給付27種類
予防給付15種類
介護給付(9種類)
訓練等給付(6種類)
福祉用具 福祉用具貸与(1~3割負担)
福祉用具購入(1~3割負担)
補装具(応能負担)
日常生活用具(市区町村が決定)
利用者負担 1~3割
(介護度によってサービス利用上限額あり)
応能負担
(収入に応じて負担上限額が決定)

介護保険より障害福祉サービスが優先される場合

介護保険が優先
  • 65歳以上で要介護認定を受けた場合
  • 40〜64歳で「16の特定疾病」に該当しかつ要介護認定を受けた場合
障害福祉サービスが優先
  • 65歳以上で介護保険が非該当の場合
  • 40〜64歳で「16の特定疾病」に該当するが生活保護受給の場合

血友病治療の医療費助成制度で助成されるサービス

介護保険で利用できるサービスのうち、訪問看護など医療系のサービスは、血友病に起因するものであれば特定疾病療養と先天性血液凝固因子障害等治療研究事業によって費用は助成されます。

介護保険

高齢者などの介護を社会全体で支え合う制度です。40歳以上の方が介護保険料を納めて被保険者となり、65歳以上で介護が必要になったときに、その程度に応じて費用の1~3割の自己負担で必要なサービスを利用することができます。
サービスを利用する際には、お住いの市区町村に「要介護認定」を申請する必要があります。

申請窓口 お住いの市区町村の窓口や地域包括支援センター
対象者 第1号被保険者:65歳以上の方
第2号被保険者:40歳から64歳の医療保険に加入している方で下記の「16の特定疾患*」の人
保険料 所得に応じた保険料が市区町村ごとに定められている
有効期間 新規に認定された場合の有効期間は原則6ヵ月
認定の更新の場合は原則12ヵ月
利用者負担 第1号被保険者:1~3割(本人所得によって異なる)
第2号被保険者:1割
申請方法
  1. ①お住いの市区町村に「要介護認定」を申請する
  2. ②介護の必要度に応じて「要介護(1~5)」、「要支援(1または2)」、「非該当」のいずれかに認定され利用できる介護サービス(給付)の限度額が決まる
  3. ③「要介護」「要支援」と認定された人は、限度額の範囲内で利用する介護サービス内容を盛り込んだ「ケアプラン」をケアマネージャーに作成してもらう
  4. ④ケアプランに基づいた介護サービスを受ける

*特定の病気:がん末期、関節リウマチ、筋萎縮性側索硬化症、後縦靭帯骨化症、骨折を伴う骨粗鬆症、初老期における認知症、進行性核上性麻痺・大脳皮質基底核変性症及びパーキンソン病、脊髄小脳変性症、脊柱管狭窄症、早老症、多系統萎縮症、糖尿病性神経障害・糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症、脳血管疾患、閉塞性動脈硬化症、慢性閉塞性肺疾患、両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う変形性関節症

主な介護サービス

施設サービス
施設に入所して介護やリハビリを受ける(要介護1~5の方のみ利用可)
在宅サービス
施設に通所、あるいは短期入所してリハビリや日常生活上の支援を受ける通所介護(通所リハビリテーション)やショートステイなど。訪問介護、訪問看護サービスなど
その他のサービス
福祉用具の貸与や購入費の支給、住宅改修費の支給など

身体障害者手帳

身体に障害がある人に対して交付される手帳で、国や自治体が行っているさまざまな障害福祉サービスを受けるために必要なパスポートです。
病名で対象となるか判断されるのではなく、障害の程度や生活の支障度により対象となるか判断されます。障害年金とは別の制度であり、申請方法も障害等級も異なります。

手続き窓口 お住まいの市区町村の窓口
対象 障害程度等級表の1~6級の障害に該当する、あるいは7級の障害が重複する人
認定期間 将来、障害程度が変化する可能性のある場合、再認定期日(手帳交付時から1年以上5年以内)を指定されることがある
申請方法
  • お住いの市区町村の窓口に申請する
  • 診断書を作成できるのは各障害別に「指定医」と認定されている医師
  • 障害が重複した場合は、それぞれの診断書を提出する
  • 本人が15歳未満のときは、その保護者が代わって申請する

身体障害者障害程度等級表

身体障害者障害程度等級表

身体障害者手帳により利用できる主なサービス

  • 医療費の助成(自立支援医療など)
  • ホームヘルプサービス(訪問介護)や身体障害者施設の利用
  • 公共料金の減免・割引、交通機関運賃の割引
  • 税金(個人住民税、所得税など)の控除等
  • 補装具、日常生活用具費の支給・貸与
  • 公営住宅への優先入居  など

訪問看護

子どもから大人まで年齢に関わりなく、すべての血友病患者さんが利用できるサービスです。
訪問看護ステーションから派遣された看護師や理学療法士が、患者さんのご自宅で、主治医の先生の指示に沿う形で注射の準備や介助をしたり、リハビリテーションのお手伝いするなどさまざまな支援を行うサービスです。また、患者さんの健康状態やご自宅での生活で生じる問題点を確認して、主治医の先生に伝えたり、さまざまな医療・福祉サービスと繋いでくれる役割も担っています。

介護保険または医療保険利用によるサービスの比較

介護保険または医療保険のどちらかを利用して訪問看護サービスを受けられます。利用できる保険は年齢や病気、要介護度などにより決まっています。

介護保険(優先されます) 医療保険
対象 要支援・要介護と認定された
  • 65歳以上の方
  • 40歳以上65歳未満で国が定めた病気のある方 (詳しくは介護保険参照)
  • 左記以外の方
  • 介護の必要性が低く、訪問看護以外の介護サービスを利用する予定のない方
  • 介護の必要性が低く、介護保険を利用しても、他の介護サービスを受けることで、支給限度額に余裕がない方
  • 65歳未満で生活保護を受給している方
派遣回数 介護度の範囲であれば制限なし 週に3回まで(一部例外あり)
交通費 指定の範囲内であれば不要 必要
価格 時間単位で計算 1日単位で計算
負担額 1割負担 健康保険の自己負担割合
血友病の医療費助成 自己負担分(全額自費負担のサービスは除く) 基本利用料(交通費、休日・時間外料金は除く)

利用方法

医療保険、介護保険のどちらでサービスを受ける場合も主治医の指示書が必要です。

医療保険を利用する場合

かかりつけの病院に相談するか、自分で訪問看護ステーションを探して利用を申し込みます。

医療保険を利用する場合

介護保険を利用する場合

ケアプランを作成してもらった担当の介護支援職員(ケアマネージャー)に相談し、手配をしてもらいます。

介護保険を利用する場合

注:どちらの保険を利用する場合でも主治医の先生に「訪問看護指示書」を書いてもらう必要があります。

訪問看護ステーションの探し方

  • 主治医・病院で紹介してもらう
  • お住まいの地域の地域包括支援センター、居宅介護支援事業所(ケアマネージャー)、役所の在宅福祉関連窓口などに相談する
  • Webサイトで検索する
    ※住所・氏名・年齢・病名・何をしてほしいかをまず伝え、対応可能かどうかを確認しましょう。

ヘルプマーク

ヘルプマーク義足や人工関節の方、難病の方、内部障害(内臓の働きに障害がある)の方、妊娠初期の方など、外見から分からなくても援助や配慮を必要としている方々が、周囲の方に配慮を必要としていることを知らせるマークです。

【対象となる人】
義足や人工関節を使用している方、内部障害の方や難病の方、妊娠初期の方など援助や配慮を必要としている方

ヘルプマークの利用

優先席の利用
外見から分からない障害や病気で疲れやすかったり、人工関節などにより車内で姿勢を保つのが困難な方が優先席に座るときに、周囲の人に事情を知らせることができます。
事故などの発生時
交通機関の事故や突発的な出来事に対して臨機応変に対応することが難しい方や、歩く・階段の昇り降りなどの動作に助けがいる方が、周囲に配慮や助けがいることを知らせることができます。
災害時
災害時など、障害のために状況把握が難しい方や迅速な避難が困難な方が、安全に非難するために支援が必要なことを知らせることができます。

入手方法

東京都では、都営地下鉄各駅の駅務室、都営バス各営業所、荒川電車営業所、東京都心身障害者福祉センター、都立病院などで、対象者の申し出により配布しています。
平成29年8月現在、京都府・和歌山県・徳島県・青森県・奈良県・神奈川県・滋賀県・大阪府・岐阜県・栃木県でもヘルプマークの配布が開始されています。詳しくはお住まいの市区町村の障害福祉窓口にお問い合わせください。
また、ヘルプマークは手作りできます。東京都福祉保健局のサイトから作成ガイドラインがダウンロードできます。

(2018年9月時点)

参考)2018年度版 社会保障制度指さしガイド(日総研出版)
社会福祉総合ガイドブック 2018年度版(医学書院)
全国ヘルプマーク普及ネットワーク ホームページ
東京都保健福祉局ホームページ「ヘルプカード」

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