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ライフステージに応じた⾎友病のつきあい⽅かかりつけ歯科医をつくろう

監修

聖マリアンナ医科大学 小児科学 講師 長江千愛先生

口の中の出血トラブルがないように過ごすためには、虫歯予防とホームデンティスト(かかりつけ歯科医)の存在が欠かせません。

口の中の出血トラブルを減らすために、虫歯予防は非常に大切です。一般的に3歳ごろには乳歯が生え揃うといわれています。この時期は歯と歯がすき間なくぴったりと接触しているので、そこが虫歯になりやすい時期です。出血トラブルがないように過ごすためには、乳歯が虫歯にならないよう、また虫歯ができたら早めに治療しておく必要があります。さらに6歳ごろからは乳歯から永久歯への生え変わりの時期を迎えます。歯科治療や生え変わりの時期には出血を伴うこともありますので、歯が生え始めたら小児歯科を受診して、適切な歯科治療と定期検診ができるホームデンティストをつくっておくといいですね。

歯科医への病気の説明

血友病のお子さんを持つご家族の中には、病気のことを告げたくない方もおられるかもしれません。主治医に相談して、血友病患者さんの治療経験のある歯科医を紹介してもらうと安心です。

血友病患者さんの治療経験のある歯科医

治療前に伝えておくべきこと

  1. 血友病の種類および重症度
  2. 現在治療を受けている病院や主治医の連絡先
  3. 血友病の治療状況(補充療法の種類、家庭療法実施の有無など)
  4. 歯科治療の経験(抜歯の経験と止血方法)
  5. 感染症の有無

虫歯予防のポイント

  • 乳歯が生え揃ったころ(子どもが自分で歯みがきをするようになる)

    必ずお母さんやお父さんが仕上げみがきをする

    歯ブラシでけがをしないように、歯ブラシを持ったまま、ふざけたり遊んだりしないようにしましょう。

    噛むことや食べることを嫌がるときは、虫歯や口の中の炎症があるかもしれません。

  • 必ずお母さんやお父さんが仕上げみがきをする

乳歯と永久歯の生え変わり時期(乳歯と永久歯が混在する)

主治医や歯科医と、出血時の対処法を話し合っておく

歯をみがきづらく、食べ物の残りかすがたまりやすいので、「食べたらみがく」を習慣にします。

歯ぐきからの出血が続く場合は、トラネキサム酸(止血剤)の内服も有用です。