話す必要を感じてこなかった。
SNSでは言っています。
大学4年生の患者さんご本人・男性・血友病A
基本的には話していないです。伝えることに抵抗があったというより、伝える必要が特になかったんです。薬を打っていれば普通の人と何も変わらないので、特別視しないでほしいという気持ちはありました。
SNSは結構やっていますよ。病気であることは言っているけど、同じ病気の方との交流があるわけではないです。SNSでコミュニケーションをとって、自分の場合はこうだったみたいな話が聞けたらいいなとは思います。
大人になってから、周囲の人の反応も温かくなったと思う。
33歳の患者さんご本人・男性・血友病B・重症
小学生の頃から周りは知っていましたが、社会人になるまでは本当に病気のことは言いたくなかったです。小・中学生の時も受け入れてもらえる感じだったら、ひねくれなくて済んだのかもしれません。クラス替えの時などに病気の話をすると「えー!」っていう反応だったんで。
大人になるとある程度理解してもらえるので、社会人になってからは病気のことを打ち明けられるような感じにはなってきました。「あ、そうなの?」みたいな反応が返ってきて、大人っていいなと思いました。
体質は伝えても、病名は伝えません。
ネットの情報はいろいろなので。
中学3年生の患者さんの保護者・女性
お友達やそのお母さんたちには、体質は伝えても病名は伝えていません。病名を伝えると、ネットで検索するだろうなと思うからです。
ネットの情報は玉石混交なので、良いことも悪いことも全部載っています。子ども向けというより大人向けの情報がいっぱい出てくるので、それは必要ないなと思いました。病名よりも目の前にいる子どもの様子で判断してほしいです。
また、薬害のこともどうしても出てくるので…。学校の先生たちには今でも、「病名を言うと薬害の情報も出てくるので言わないでください」と必ず伝えています。
話していません。
クラスの友達も知らないです。
中学3年生の患者さんご本人・男性・1~2歳の頃インヒビター経験あり
基本は伝えないので、クラスの子たちも知らないです。
血友病の友達はいますが、特に病気のことについては話題にならないかな。
全然関係ない話をしますね。
小・中学校では伝えず、高3で初めて
仲のいい友達に話すことができました。
大学2年生の患者さんご本人・男性・血友病A
小・中学校では、話していませんでした。血友病という難病で、一生治らないと言うと、ものすごく重い病気なんじゃないかと思われてしまう。それが嫌でした。ただ、小学校の同級生にたまたま血友病の子がいて、隠さなければと思っていたことを話せる相手ができたのはよかったです。
ずっと誰かに話してみたかったけれど、その機会はなかなか訪れず…。高3になってようやく心から信頼できる友達に出会えました。自分のことを絶対に助けてくれるだろう、それならどう守ってほしいか伝えたほうがいいなと思ったら、自然に打ち明けられました。その後も、気にかけながらも、普通に接してくれたことがとても嬉しかったです。
上司などにまず話して、
みんなに伝えてもらうようにしています。
35歳の患者さんご本人・男性・血友病A・重症
子どもの頃から、周囲に伝わっていました。自分から直接話すというより、まずは先生や上司に話して、それからみんなに伝えてもらう感じです。
今の職場では、「薬を打つ必要があること」「足首が痛くて出社が難しい時があること」を伝えています。病気のメカニズムについては知っている人も知らない人もいますが、その2つが理解されていたら問題ないかな。
あと、よく一緒に遊ぶ人には、ちゃんと説明しないといけないなと思っています。以前、お酒を飲んでいる最中に、歩けなくなってしまったことがあって。助けてもらうためにも、側にいる方の理解があるに越したことはないですからね。
言ったり言わなかったりですが、
基本は話さないです。
小学2年生の患者さん(長男・7歳)の保護者・女性40代
みんなと同じ活動ができるので、基本はあまり言っていません。自分ですら最初に聞くと「薬害の病気」という印象があるので、あまり言わなくても良いかなとは思っています。それは病気であることの負い目というより、面倒くさかったら嫌だなという意味で。どういうふうに受け取るかは相手次第ですし、伝えたことで影響を受けるのは息子本人だと思うので、私からはあまり言わないです。
我が家は話していますが、
子どもの性格によると思う。
中学1年生の患者さんの保護者・女性
我が家は、幼稚園でも小学校でも伝えていました。うちの子どもは結構あっけらかんとしているので、それでよいと思いますが、気にする子は気にしちゃうかもしれません。伝えるのも伝えないのも、その子の性格次第じゃないかなと思います。
※紹介した症例は、患者さんおよびその保護者の個人の発言に基づく臨床症例の一部を紹介したもので、全ての症例が同様な結果を示すわけではありません。