病気の状態がよくなかった時、
親にあたってしまった。
33歳の患者さんご本人・男性・血友病B・重症
小学2年生の時、内出血の頻度が多く、ことあるごとにすぐ病院に行っていました。病気であることにイライラして、「なんで自分だけこうなの?」と親に強くあたってしまったことがありました。親は泣いていたので、だめだと思ってそれ以上言うのはやめました。
もし近くに同じ病気の友達がいて、気持ちを分かってくれる人がいたら、こうはならなかったかもしれないなと思います。
喧嘩になるのは、たいてい子どもが
ネガティブになった時でした。
中学3年生の患者さんの保護者・女性
大きな喧嘩はないですが、小さな喧嘩はちょこちょこありました。言い合いになるのは、たいてい子どもがネガティブになった時です。注射でスランプに陥った時や、怪我をして思うように運動ができなかった時など、「なんでこんな身体なんだ。こんな面倒なことをやらないといけないんだ」と言っていました。
私はなだめるというよりは、「そんな風に思ってたんだ、ごめんね」と受け止める感じです。誰かにあたりたくなる気持ちもわかりますし…。「でも、仕方ないじゃない」という方向に話を持っていっていました。
一番のもめごとは、
注射をするかしないかでした。
35歳の患者さんご本人・男性・血友病A・重症
注射をするしないで、母親とはよくもめました。未だに続いているかも(笑)。ただ今は「ちゃんと打っているの?」と聞かれるくらいで、喧嘩にはなりません。
17、18歳でカナダに留学するタイミングくらいまでは大変でしたね。今思うと、筋トレとか水泳とか、やりたいことが未来にあって、それができなくなるくらいなら自主的に打とういう気持ちになれました。人に打たれるほうが嫌だったので、小さいうちに自己注射を始めていたら、こんなにもめずに済んだのかもしれません。
喧嘩ではありませんが、
姉は寂しい想いをしているかもしれません。
小学2年生の患者さん(長男・7歳)の保護者・女性40代
うちは下の兄弟が血友病なのですが、喧嘩になったことはあまりなくて。どちらかというと一番上のお姉ちゃんが、「私は注射しなくていいの?」と祖父母に言っていたらしく、構ってもらってないと感じているかもしれません。「お母さんは弟たちばかり面倒みて」って。
同じようにしなくちゃとは思うけど、特に一番下の子(次男・3歳・血友病患者)は今通院が大変なので、あまり上の子をケアすることまで出来ていないです。
※紹介した症例は、患者さんおよびその保護者の個人の発言に基づく臨床症例の一部を紹介したもので、全ての症例が同様な結果を示すわけではありません。