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PIDの8つの分類

免疫系には、大きく分けて2つあります。

免疫系の2つの分類

細菌やウイルス(病原体)が侵入すると最初に起こる自然免疫(病原体の発見)、病原体の情報をもとに対応する獲得免疫(病原体の排除)です。

自然免疫は、多くの生物が持ち、反応は速いのですが特異性が低いことが特徴です。
獲得免疫は、ほ乳類などが持ち、反応は遅いのですが特異性が高いことが特徴です。

それぞれのはたらきは独立しているのではなく、互いに作用しあい病原体の発見・排除をおこないます。

白血球

免疫系に関係する細胞の中でも大きな役割を果たすのが、白血球です。白血球は細かく分類するといくつもの種類があり、はたらきにより大きく三つに分けられます。

  • 病原体を細胞内に取り込み、消化・分解し無害化するもの(食細胞性免疫)
  • 抗体を作り、病原体を捕まえ排除するもの(体液性免疫)
  • 直接、病原体に攻撃し排除するもの(細胞性免疫)

白血球以外にも、免疫系には細胞に情報を伝える樹状細胞や肝臓で作られ、他の細胞のはたらきを助ける補体、各細胞の活性・量を調節する調節遺伝子などが関係しています。

複合免疫不全とは?

● 遺伝的な理由で、免疫系に関係する細胞のはたらきが妨げられる状態をいいます。
● 遺伝子の変異や、たんぱく質のコントロールがうまくいかなくなることなどが原因です。

免疫不全を伴う症候群とは?

● 免疫力が低下した状態をいいます。
● たんぱく質を作る指令を出す遺伝子に変異が起こる病気が原因です。

抗体産生不全症とは?

● 抗体(免疫グロブリン)の作られる量が低下した状態をいいます。
● 抗体を作るB細胞や調整をする遺伝子に変異が起こることが原因です。

免疫調整不全とは?

● 免疫系ではたらくたんぱく質の量や活性をコントロールできなくなった状態をいいます。
● たんぱく質をコントロールする指令を出す遺伝子に変異が起こることが原因です。

食細胞の数、機能の異常症とは?

● 体内の病原体を直接排除する食細胞の数やはたらきに異常が生じた状態をいいます。
● 食細胞である好中球やマクロファージの数やはたらきに変異が起こることが原因です。

自然免疫不全とは?

● 生まれた時から免疫系に関係する細胞やたんぱく質が十分に作れない状態をいいます。
● 免疫系に関連するたんぱく質を作る指令を出す遺伝子に変異が起こることが原因です。

自己炎症性とは?

● 免疫系が自分の体を病原体と間違えて攻撃している状態をいいます。
● 間違ったはたらきをした細胞を排除する指令を出す遺伝子などに変異が起こり、免疫系のコントロールができなくなることが原因です。

補体欠損症とは?

● 他の細胞に情報を伝えたり、はたらきを助けたりする補体が作られる量の低下した状態をいいます。
● 補体を作る指令を出す遺伝子に変異が起こることが原因です。

※変異:遺伝子の機能が低下したり、または失われたりすることをいいます。

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